【子どもの金融教育】春休みに読みたい!書籍「投資家と考える10歳からのお金の話」4つのキーポイント
日本政府が資産運用立国を目指すべく、貯蓄から投資への流れが続く昨今、子供たちへの金融教育も盛んになりつつあります。
2020年に「学習指導要領」を改定に伴い、2020年度から小学校、2021年度から中学校、2022年4月より高校の授業で金融教育の義務化が段階的にスタートしました。
金融庁でも、様々なお金に関するプログラムや教科書を準備しており大人にとっても大変ためになる教材ばかりです。
【金融庁】中学生・高校生のみなさんへ
その内容は、家計の管理をすることで「使う」「備える」「貯める増やす」「借りる」を学び、金融リテラシーの向上させることで個人の良い暮らし(well‐being)を達成するという主旨です。
確かにその教育自体は今の日本の子供たちには非常に大切なことで、当然学ぶべきものです。
しかし、何かが足りなくはないでしょうか?
今回紹介する「投資家と考える10歳からのお金の話」という書籍ではその足りない何かを発見でき、未来に向けて子供たちが前向きに生きていくことが出来るのではないか。
そう思える素晴らしい書籍となっております。
是非、まずはお父さん、お母さんが最初に手を取り読んで頂き、そして子供に読んでもらい、「お金」「仕事」「未来」について一緒に考えてみて下さい。
書籍の概要
本書籍の著者は、投資信託「ひふみ」シリーズというブランドで運用資産残高1兆3千億円以上を運用しているレオス・キャピタルワークス株式会社のひふみ金融経済教育ラボです。
成長企業を応援しているうちに、「子どものうちからお金との付き合い方を知っていた方がいいね。」と気づき、5人のメンバーで立ち上げた「ひふみ金融経済教育ラボ」を立ち上げ書いた書籍です。
メンバーは以下の5名です。
- 藤野英人(ふじのひでと)さん
- レオス・キャピタルワークス株式会社の創業者兼カリスマファンドマネージャーです。将棋やピアノや社交ダンスなど趣味も多彩でピアノはショパンコンクールに出場するくらいの腕前です。
わが家では親しみを込めて「お金名人」と呼んでいます。 - 渡邉 庄太(わたなべ しょうた)さん
- レオス・キャピタルワークス株式会社の運用本部長です。中小型株運用のプロで、2024年3月に立ち上げた小型株に特化したひふみマイクロスコープproという投資信託のファンドマネージャーです。優しい笑顔と口調がなステキな方です。
- 堅田雄太(かただゆうた)さん
- ひふみ営業本部長、投資信託「ひふみ」シリーズを販売会社等に提案するお仕事をしています。運用報告会などで時々司会もしていている時もあります。アルバイトからの入社という生粋のレオスっ子です。
- 仲岡由麗江(なかおかゆりえ)さん
- レオスの広報部長で投資信託「ひふみ」シリーズを世の中に広めるべくメディアへの広報活動やレオスIPOプロジェクトのメンバーとしても活動した凄い方。
- 山崎孝(やまざきたかし)さん
- レオスの経営企画本部長。子どものお金の教育に真剣に取り組んでいる2児のパパでもあります。わが家も1男1女でお金の教育に取り組んでいることもあり一方的に親近感を抱いています。
「お金と上手に付き合える大人」になるために。レオス山﨑が子どもに伝えたいこと【前編】
レオス・キャピタルワークスは、「資本市場を通じて社会に貢献します」という経営理念のもと、金融の恩恵を世の中のすみずみまで届ける「ファイナンシャル・インクルージョン(金融包摂)」によって豊かな社会の実現を目指しています。
本書籍はその一環を担っています。
わたしのブログサブタイトルは「ブログを通じて社会に貢献します」です。あれれ?どこかで聞いたことがあるフレーズですね。
書籍の特徴
書籍のターゲット層がタイトルのとおり10歳前後の子どもに向けているので、マンガやイラストをメインとして、解説が付いているという形式を取っており、とても読みやすく構成されています。
そしてすべての漢字にはフリガナが振っていて、10歳前後の子供でも理解できるように細かな工夫がされています。
本書は、基礎編、中級編、上級編の3章で構成されていて、段階的に学べる構成になっています。
まずはみんなで考えよう
この章では世の中のお金や物や経済を通じ、過去や未来を含めお金がどのように循環し私たちの生活や社会に関わっているのかを体系的に学ぶことができます。
この循環を学ぶと、お金を払ったから損とかお金が入ったから得という考えだけではない社会は全て繋がっているということがお金を通して学ぶことができます。
子どもが初めて自分で何かを買うときに話しておきたい内容です。
お金はどう使ったらいいの?
「生きたお金の使い方」とは?お小遣いやお年玉でもらったお金は、自分が欲しい物に使うことが多いですよね。
お金を使うって物やサービスを買うだけではない、色々な使い方があることがこの章で学ぶことができます。
子どもに初めてお小遣いをあげるときに話しておきたい内容です。
お金を得るってどういうこと?
大人は働いてお金を稼いでいますよね。働くってどういうこと?働くって楽しいの?子どもにはどんな選択肢があるの?こんな疑問にひふみの先生や先輩起業家が優しく分かりやすく教えてくれます。
子どもが働くことに興味を持った時に話しておきたい内容です。
インタビューした起業家は、ブロガーには必須レンタルサーバーのロリポップ創業者家入一真さん、メガネブランドJINSの田中仁さん、建築家隈研吾さんです。
どなたも第一線で活躍されている起業家で、子供たちに対してどのようなアドバイスをしているのかとても興味深いですね。
基礎編、中級編、上級編と読み進めていくうちに、社会とお金、生き方についてとても深く考えさせられます。子供たちの無限大の可能性を上手に引き出し且つ選択しを広げてあげるためにも大人にもぜひ読んでほしい本に仕上がっています。
子どもにおススメできるポイント4つ
子育てしながら資産形成に4年間取り組んできた筆者書籍、「投資家と考える10歳からのお金の話」を子どもにおススメできるポイントは
- ショート漫画で学ぶお金の使い道
- お金のプロが説明するお金の歴史と経済
- 子どもに夢を与えるポジティブな金融教育
- お金の使い道は無限大!
ショート漫画で学ぶお金の使い道
ショート漫画、相澤学少年を通してお金の使い道を考えることができます。
物語は、小学五年生の相澤学(あいざわまなぶ)少年が、おばあちゃんから手紙と共にもらった1万円からスタートします。
各章ごとに、内容に沿ったショート漫画が描かれており、子どもにとっても感情移入して本を見ることができます。
小学校の高学年にもなると、結構な額のお小遣いやお年玉をもらうようになり、ゲームやお菓子、マンガなど買いたい物も増えてくる年ごろです。
そして、現代では昔と違いネットで簡単に購入することもできたり、ソシャゲやカードガチャなどの課金で多額のお金を使うことも容易になっています。
お金には様々な使い方があり生きたお金の使い方、すなわち意思を持ったお金の使い方をこの年代から学ぶことは、子供にとって将来きっと役に立つはずです。
お金のプロが説明するお金の歴史と経済
学校で習う日本の歴史とお金の歴史をお金のプロがわかりやすく説明しています。
第一章のお金の歴史編、「お金」には3つの機能があると言われています。
- 価値の尺度機能
- 交換する機能
- 価値を保存する機能
この3つの機能を「お金」を通じて過去の人々はどのように活用して生活していたのか、
そして誰もが子供のころ学校の授業で聞いたことがある「和同開珎」や、世界のお金についても書かれているためなじみ深く見ることができます。
本書にも登場しているミクロネシア島のヤップ島で実際に使われていた石のお金が、日本銀行が運営している貨幣資料館で見ることができます。
もし、子どもやご両親がお金の歴史について興味を持ち、もう少し詳しく知りたいと思ったときは貨幣資料館に行ってみることをおススメします。
春休みの旅行ついでや夏休みの自由研究課題にもできるかもしれませんね。入館は無料なので気軽に言ってみてください。
ひふみアニュアルミーティング2023で見る10年後のビジョン新NISAと日本企業の躍進-貨幣資料館に行ってきました
子どもに夢を与えるポジティブな金融教育
基本的にはネガティブな内容が書かれていません。
元々、レオス・キャピタルワークス株式会社という会社の風土時代とてもポジティブで明るい社員が集まった会社でもあるので、当然と言えば当然化もしれません。
私も、社員の方にお会いしてお話を伺ったこともあるのですがとにかく積極的かつポジティブな印象を受けました。そんな会社の精鋭メンバーで構成されたひふみ金融経済教育ラボが書いた書籍なので、後ろ向きなことは書いてません。
ワクワク、希望、夢などポジティブな思考で説明のため子どもに明るい未来を想像させることができ、親御さんも安心して子どもに読ませることのできる本になっています。
お金の使い道は無限大!
お金は汚い、投資はギャンブル、お金のことは子供は気にしなくても良い、といった日本人の古い考えを子どもに押し付けてはないでしょうか。
私たち親は、子どもが大人になるになる過程で、「お金」を通じて無限大の選択しがあるということを教え成長させることが親の使命なのではないでしょうか。
そうすることによって明るい日本の未来が切り開け、子供たち、そして私たち親にとっても豊かな生活を送ることができ、豊かな社会の実現する。
そんな社会になる希望を担う子どもの一つのきっかけになる本になっています。
お金は道具、使い道や考え方は無限大!
まとめ
最後に、筆者の息子にこの書籍を読んでもらいました。しっかりと読んでもらったかというと疑わしい部分がありますが、感想を聞かせてもらいました。
どんなところが気になった?
色々勉強になったよ。
色々って例えば?
寄付っていうお金の使い方があるってことがわかったよ。
確かに日本は世界に比べ寄付の文化が薄いって言われているね。どんなところに寄付したいと思ったの?
え?戦争中のところとか、困っている人とか。
他に気になったところはあった?
え?「ありがとう」と言ってもらうと確かにやる気が出るので、僕も積極的に「ありがとう」言おうと思ったよ。
それはとても良い心がけだね。まずは家族同士「ありがとう」を言う習慣をつけようか。
確かに!いつもお姉ちゃんやママに悪口言っているから注意するよ。
悪口の言い合いは、好循環を生み出さないし社会人になってからだと取り返しが付かなくなるから日常から注意しましょうね。
他にも一つの事柄に対して様々な仕事が関係しているところなども気になったみたいです。
子どもにとっても読んですぐどうなるという訳ではないですが知っているだけで今後の人生の選択肢は必ず増えていきます。
是非、親子で「お金」の勉強してみてください。
【大人版はこちら】