【新NISA元年で実現!年利28.81%】負けない投資を目指すごつこさん一家の2024年運用報告
資産運用を始めるとき、低コストのインデックスファンドを購入し、毎月の積み立て額を決めたら、あとはほったらかしで大丈夫。
「投資にあまり興味がない」「日々の生活が忙しい」「合理的に運用したい」という方には、この“ほったらかし投資”が最適解です。
一方で、投資の魅力にハマった筆者は、インデックス運用だけでは物足りず、経済や社会とのつながりを感じられる投資を追求してきました。
そんな中で、2024年は日経平均の最高値更新に始まり、日本株の大暴落、世界各国での首脳選挙など、まさに波乱の一年となりました。
この記事では、2024年の運用結果を振り返りながら、あらかじめ決めた投資ルールを守れたかどうかを再確認し、
自分の投資理念を確認しつつ、来年に向けた準備とリバランスの重要性についても解説します。2025年をより良いスタートにするために、ぜひ最後までお読みください。
2024年運用実績
2024年12月31日時点の運用実績は以下の表のとおりでした。
IRR関数という小難しい関数を使い、イチ銘柄ずつ集計した結果です。
暇な方以外こんな面倒くさいことはしないでくださいね。
- 年間買付金額:3,694,531円
- 投資元本 :15,482,579円
- 年末評価額 :19,429,905円
- トータルリターン(配当込):4,327,734円
- 利回り(配当込) :28.81%
利回り(配当込み)28.81%
2024年の利回りは配当込みで28.81%となり、日米主要指数を上回ることができました。
以下は、日米主要指数の年初来パフォーマンスです。
指数 | 株価(2024年末) | 年初来上昇額 | 年初来上昇率 |
日経平均 | 39,894.54円 | +6,517.12円 | +19.53% |
TOPIX | 2,784.92P | +391.38 P | +16.35% |
S&P500 | 5881.63P | +1184.39P | +25.21% |
配当込みではありますが、日米の主要指数のパフォーマンスを上回ることができました。
日本の指数は、8月の落ち込みからよくここまで戻ってくれたなあといった印象です。
年間買付金額は369万円:特定口座を売却し新NISAで買い直し
年間の買付金額は369万円となり、新NISAの一口座年あたりの上限360万円を超えました。
投資元本は1,500万円台になり、利5%で運用としても1年間で75万円増える計算になるため複利の効果を発揮できる元本までになりました。
では、実際にそこまで原資があったのかというと、そういうわけでもなく、特定口座で運用していた株式や海外ETFを約250万円売却したからです。
純粋に積み立て投資資金としては、月9万円投資設定していたので、108万円を毎月の収入より捻出しました。
2025年は、基本的な毎月積み立て分と少しの現預金から少額投資するしかないので2024年ほどの投資余力はありません。
しっかりと稼いで収入を得ることと、一部特定口座で個別株を保有しているため適宜売却して原資をつくりたいです。
年末の評価額は2,000万円に僅かに届かず
年末12月31日に、日経平均と米国指数がそろって下がったため、評価額2,000万円に僅かに届きませんでした。
リスクを抑えるため債券比率を10%ほど入れていますので、2025年大きな調整がきても慌てないで対処したいところです。
売却損益と配当金で+380,281円
特定口座を売却したことで、22万9千円の利益を得ることができました。
約7万円が日本の個別株式、約15万円が米国のETF売却益です。
個別株では、スノーピークとレオス・キャピタルワークスが大きく含み損を抱えた状態での売却でしたので、含み益の銘柄と相殺されて約7万円の収益にとどまりました。
その後、スノーピークは上場廃止へ、レオス・キャピタルワークスはSBIレオスひふみと社名を変更かつ株式分割や配当額の変更発表があり株価は上昇し損失分は取り返した状態までもっていくことができました。
年間の配当額推移は以下のとおりです。
2025年は配当金20万円を目標に、日本個別株を中心に投資していく方針です。
コアは指数連動のインデックス、サテライトはアクティブ運用
わが家の運用軸はインデックスファンドの運用になります。サテライトとしてアクティファンドや個別株式を購入しています。
- インデックスファンドの比率を高め、安定的な運用を実現
- アクティブ運用で、アクティブファンドや個別銘柄の成長性も取り込み投資を楽しむ
インデックスとアクティブの比率
2024年のインデックスとアクティブの比率は以下のとおりになりました。
2023年の比率が、インデックス70%、アクティブ29%なのでほぼ比率に変化はありませんでした。今後も7:3くらいの比率を維持しつつ投資していく予定です。
資産別比率
次に、資産別比率を見ていきましょう。
2023年から比較すると、外国株式が82%から75%に減少。
国内株式が13%から16%に増加。国内外債券比率も4%増加といった結果になりました。
投資信託「ひふみ」シリーズのつみたてと、日本の個別株を積極的に購入したからです。
国内外債券は、一時的にMMF(マネーマーケットファンド)を購入したため比率が増加しました。
2024年時点銘柄別総合利回りランキング
銘柄ごとに、利回り合算して集計してみました。2024年時点のランキング結果は以下のとおりになりました。
順位 | 資産区分 | 運用手法 | 銘柄名 | 利回り(配当込) | 比率 |
1 | 外国株式 | インデックス | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 147.23% | 18.82% |
2 | 外国株式 | インデックス | SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド | 81.26% | 15.75% |
3 | 外国株式 | インデックス | VT バンガード トータル ワールド ストックETF | 62.51% | 17.58% |
4 | 外国株式 | アクティブ | ひふみワールド | 54.70% | 1.22% |
5 | 外国株式 | インデックス | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 42.61% | 4.67% |
6 | 外国株式 | インデックス | 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI) | 40.59% | 8.17% |
7 | 外国株式 | インデックス | SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 30.20% | 2.79% |
8 | 外国株式 | アクティブ | SPYD SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF | 29.14% | 2.33% |
9 | 外国株式 | アクティブ | ひふみワールド年金 | 27.44% | 1.26% |
10 | 外国株式 | アクティブ | HDV iシェアーズ コア 米国高配当株 ETF | 24.71% | 1.93% |
11 | 国内株式 | アクティブ | ひふみ投信 | 21.75% | 3.48% |
12 | 国内外債券 | アクティブ | ゴールドマン・サックス(米ドル) X0991000 | 18.29% | 2.75% |
13 | 外国株式 | アクティブ | VYM バンガード 米国高配当株式ETF | 16.67% | 0.10% |
14 | 国内株式 | アクティブ | 日本個別株 | 15.54% | 9.27% |
15 | 国内株式 | アクティブ | ひふみクロスオーバーpro | 14.41% | 0.33% |
16 | 国内外債券 | アクティブ | VGLT バンガード 米国長期国債 ETF | 11.26% | 5.94% |
17 | 国内株式 | アクティブ | ひふみマイクロスコープpro | 7.07% | 1.00% |
18 | 国内株式 | アクティブ | ひふみ年金 | 6.83% | 1.25% |
19 | 国内外債券 | アクティブ | ひふみらいと | -1.34% | 0.31% |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が147.24%と圧巻の1位独走です。
5年前から、一番長く運用していたということと、比率が高いため、他者を寄せ付けない強さを見せつける結果となりました。
ベスト3がすべてインデックスファンドとなりました。
アクティファンドでは、ひふみワールドが何とか4位に食い込んだといったところ。比率が低いので全体に占める影響はさほど大きくありません。
逆に、アクティブの運用成績は冴えません。特に、投資信託「ひふみ」シリーズはここ4年運用成績が芳しくないです。高配銘柄は、配当が入れば良いので、利回りはそこまで高くなくても良いです。
私が運用している日本個別株もまずまずの利回りで満足しています。
2024年の投資行動と主な出来事
年間通しての現物株の月別売買額をグラフにしてみました。
年初と年末の売買については、特定口座を新NISA口座へ移管するための売買取引のため、金額が大きくなっています。
大きく株価が下落した7月、8月、9月では売却は一切せずに買いを入れました。
当時の心理状況や購入銘柄の詳しい詳細は以下の記事で詳しく書いています。
2024年の投資にて、わが家に起こった出来事を時系列で記します。
1月 新NISAスタート!ひふみとオルカン積み立て設定
2024年は新NISA元年でした。わが家は投資信託「ひふみ」シリーズと、オルカンことeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を毎月つみたて設定にしました。
2月 スノーピークMBOで上場廃止決定の残念なお知らせ
投資を初めて間もなくから保有していたスノーピークが上場廃止決定のお知らせを知りました。
投資を初めてから保有銘柄の上場廃止は初めてだったのでかなり残念でなりませんでした。
せめてもの救いは、株主優待券を最後にいただけたこと、MBO(ネジメント・バイアウト)で買付金額が良かったので含み損の傷が浅かったことです。
とても良い経験になりましたし、今後の日本市場はM&Aや統廃合などが活発になる可能性が高いため個別株を触る場合はそういったこともあることを念頭に置くことが大事だと学びました。
3月 ひふみマイクロスコープpro購入
投資信託「ひふみ」シリーズのPro商品第一段である、ひふみマイクロスコープproを購入しました。
ひふみマイクロスコープproは、日本の小型株に特化したファンドで、マザーファンドは実は10年近くの運用実績があるファンドということをしりました。
初回は10万円投資してみました。この銘柄は積み立て投資はせずにスポット購入する予定です。
ファンドの詳細は以下の記事でまとめています。
3月 ETFのVYM再投資の機会を逃して購入できず
1月に特定口座で運用していた米国の高配当ETFであるVYMを108ドルほどで売却しました。
その後、119ドルまでスルスルと株価は値上がりし、購入する機会を逃してしまいました。
完全に、108ドルがアンカリングされて、それ以上の高値では購入出来ないという心理状態に陥ってしまいました。
このような効果を、行動経済学ではアンカリング効果というそうです。
この教訓を生かして、年末に特定口座の個別株を売却した際には売却と同額買付を即日にすることにしました。
7月 タイミーIPO申し込み
隙間バイトのタイミーが上場するとのことで、IPOブックビルディングに申し込みしてみました。
今まで何度か申し込みしたことがあるのですが一度も当たったことはありません。
IPOは上場後初値売りで利益を生む可能性が高いことから、投機的な取引で複数の証券口座から多数申し込みする方々がいます。
私はそこまでできないので、自分の証券口座からのみ申し込みしています。なぜなら、申し込み時には証券口座に資金を入れておく必要があり、資金もロックされます。そこまでの資金は無いので申し込みはイチ証券口座からのみにしています。
8月 日経平均大暴落で押し目買い押し目買い!
2024年市場で一番の出来事8月5日の日経平均大暴落。
わが家では、ひふみ投信と個別株を押し目買いしました。もっと資金を入れたかったのですが現預金が無く断念しました。
9月 ひふみクロスオーバーpro運用開始
投資信託「ひふみ」シリーズのproシリーズ第二弾ひふみクロスオーバーproが運用開始されました。ファンドマネージャーの藤野英人さんがずっとやりたかった投資スキームだったそうで、未上場企業から投資でき、上場後もそのまま保有できるファンドの誕生です。
11月 放置していた米ドルでMMF(マネーマーケットファンド)を購入
年初にVYMを売却した米ドルが、金利もつかない状態で放置していたため、以前から気になっていた短期の債券ファンド外貨建MMF(マネーマーケットファンド)に移し替えしました。
※外貨建MMF(マネー・マーケット・ファンド)とは、格付の高い外貨建て(米ドル、南アフリカランド、トルコリラ)の短期証券に投資する投資信託です。
毎月金利配当が発生し、即時再投資する仕組みのファンドで、短期の待機資金の置き場所として投資家から重宝されているファンドです。
待機資金で利息を受けれることや、損益通算できること、同一通貨であれば売買手数料がかからないなどの特徴があります。
11月 TOBにて2度目の上場廃止銘柄を売却
まさかのスノーピークに続いて、年に2回目の上場廃止銘柄を売却しました。
ラックというサイバーセキュリティ分野に強い会社を今後の地政学的リスクを考えて少額投資していたのですが、KDDIからのTOBにより上場廃止になってしまいました。
こちらは、少しばかり利益が出て売却できました。今後はすでに保有しているKDDIを買い増ししていくことになりそうです。
12月 SBIレオスひふみ(165A)が立会外分売を発表!抽選申し込みし100株購入
応援銘柄のSBIレオスひふみ(165A)が立会外分売を発表しました。
初めて聞いた言葉で良くわからなかったので、調べてみたら、大株主が一部保有株を売却の意図があり、その株式を市場にディスカウントで売るという仕組みみたいでした。
売却元は、ISホールディングスの遠藤 昭二さんでした。
レオスがリーマンショック後に倒産の危機に瀕した時に株式を引き受けてくれた恩のある会社です。
抽選みたいだったので、特定口座で1株165円で500株申し込みしてみました。
結局当選したのは100株だけだったので実際の利益はそこまで得ているわけではありませんが長期保有銘柄のため安く買えるならラッキーという感じで購入しました。
1/7時点では株価は191円になっているので得した気分です。
まとめ
2024年は、激動の一年間でした。新NISAから始まり、暴落経験。
IPO,TOB(株式公開買い付け),MBO(マネジメント・バイアウト)といった株式市場の仕組みを経験したりできたことは、資金が増えたことよりも今後の長い投資人生に間違いなくプラスの影響になったのではないでしょうか。
最後に、わが家のMYルールを確認して締めたいと思います。(大したルールではありません)
- 信用取引は絶対にしない
- 現金は多めに確保(10%以上若しくは200万円以上)
- 仮想通貨は資産の数%まで
- 毎月家族に資産報告
- 会社ぐるみの不祥事は損切り
1の「信用取引は絶対にしない」は絶対です。そこまでわが家はリスクにつよくありません。
5の「会社ぐるみの不祥事は損切り」は線引きが非常に難しいラインです。三菱UFJの貸金庫事件など、これは組織として悪いのか、それとも個人の問題なのか、今後も深く考えていきたい問題です。
それではまた、2025年もよい相場であることを願って、ごつこさんでした。