【新NISA成長投資枠】未上場企業に投資可能!ひふみクロスオーバーpro誕生!
ひふみ投信で有名な投資信託「ひふみ」シリーズを運営しているレオス・キャピタルワークス株式会社が、2024年8月9日に未上場企業に個人が投資できる新たなファド、ひふみクロスオーバーproを設定しました。
一体どんな商品なのか?ひふみを3年間応援してきた筆者が、IR情報、公開情報より新NISAから始めて投資をスタートした方にもわかりやすく解説します。
最後には、解説した私はひふみクロスオーバーproを購入するのか?しないのか?どっちなんだい!という点にも触れていますので最後までご覧いただけると幸いです。
この記事でわかること
- ひふみクロスオーバーproの概要
- ひふみクロスオーバーproを個人投資家が購入するメリット
- ひふみクロスオーバーpro購入方法
ひふみクロスオーバーproとは
ひふみクロスオーバーproとは、未上場企業と上場企業の境界を越えたクロスオーバー投資を行う投資信託です。成長が期待できる未上場企業と上場企業への投資します。
新たなファンドシリーズ「pro」シリーズでひふみマイクロスコープproに次ぐ第2弾として新規設定されました。
【ニュースリリース】未上場&上場の境界を越える新しい投資信託 「ひふみクロスオーバーpro」新規設定のお知らせ
ファンド設定の背景と組成理由
クロスオーバー投資の構想を10年間前から準備していたそうです。今までは法律でできなかったそうです。レオスは、金融庁や経産省や東京証券取引所や投資信託協会にずっとお願いしてきたそうです。
潮目が変わったのが、政府が「新しい資本主義実行計画」の成長戦略の一つとしてスタートアップ育成5ヵ年計画があります。現状8,000億円規模のスタートアップへの投資額を、2027年度に10倍を超える規模(10兆円規模)とすることを目標に掲げて、官民一体で取組を進めているそうです。
現状日米のスタートアップ投資を比較すると約100倍近く差があると言われるので、10兆円でも世界と比較すると少ない状況です。
日本には、個人の金融資産は、2024年3月現在2,199兆円あり、内現預金は半分の1,000兆円あります。個人の資金が少しでもスタートアップ支援に回れば、ユニコーン企業も多く創出される可能性もあり日本の経済成長の好循環につながる可能性があります。
そのような政府の指針もあり、投資信託協会は公募投資信託に非上場株を15%以内組み入れることを可能にする自主規制ルールの変更を行いました。
そしてこのファンドをやろうと思った一番の理由は、端的に「儲かるから」と藤野さんは強く主張していました。一部の富裕層が恩恵を受けるだけではなく、未上場企業へ一般の個人がひふみクロスオーバーproを介して投資することで、受益者に「儲けてほしい」という強い思いがあるからだそうです。
藤野さんはこのことを、
未上場企業への投資の民主化!
と、銘打っていました。
レオスの理念でもある、ファイナンシャルインクルージョン(金融包摂)の趣旨に沿った考え方です。
藤野さんは、エンジェル投資家としての投資や、経営陣としての参画を通して長年未上場企業へ携わってきた経験もあるため、安心感はあります。
今後どのような企業に投資し日本の未来を変えていってくれるのかとても楽しみです。
以下、藤野さんのFacebookにひふみクロスオーバーproについての熱い想いが記載されているのでぜひ確認してみてください。
ファンドの概要
ひふみクロスオーバーproの概要は以下のとおりです。交付目論見書がまだ発表されておりませんので正式な概要ではございません。
新規の募集期間は2024年8月26日から2024年9月11日までで、スポット購入のみになり、9/12日以降積み立て設定が可能になるそうです。
項目 | 内容 | 備考 |
名称 | ひふみクロスオーバーpro | 新たなファンドシリーズ「pro」シリーズの第2弾 |
投資形態 | ファミリーファンド | ひふみ投信マザーファンド ひふみクロスオーバーマザーファンド |
投資対象 | 国内の未上場株式と上場株式 | 基本的には国内 |
運用会社 | レオス・キャピタルワークス株式会社 | 未上場株式は、レオス・キャピタルパートナーズ株式会社が担当 |
ファンドマネージャー | 藤野英人(ふじのひでと) | 運用メンバー 松本凌佳 淡路努 戸田東宗 |
新規募集期間 | 2024年8月26日から2024年9月11日まで | 販売会社による |
継続募集期間 | 2024年9月12日以降 | |
購入時手数料 | 上限3.30%(税抜3.00%) | 販売会社による 直販の場合は0% |
設定日(運用開始日) | 9月12日 | 基準価格10,000円スタートする日です |
信託報酬 | 年率1.650% | 委託会社:年率0.825% 販売会社:年率0.770% 受託会社:年率0.055% |
信託財産留保額 | なし | 投資信託を途中で換金するときに、換金する人が負担する費用 |
購入・換金制限 | 大口換金の金額に制限をかける場合あり | 運用上の支障をきたさないため |
新規募集販売機関 | レオス・キャピタルワークス直販口座、株式会社SBI証券、岡三証券株式会社、株式会社千葉興業銀行、広島信用金庫、マネックス証券株式会社、楽天証券株式会社 (8月9日時点) | 商品概要よりより |
未上場株投資上限 | 15%以内 | 投資信託協会が2024年2月15日に、自主規制ルールを変更、公募投資信託に純資産総額の15%を上限に未上場株を組み入れる事が可能となる。 |
非課税制度 | 新NISA(成長投資枠) | 数年後積み立て投資枠設定の可能性有り |
資産形成応援団 | 設定無し | proシリーズは運用に高い費用が掛かるため無いのかもしれません。 |
目論見書 | 詳細内容 |
ひふみクロスオーバーpro組み入れ構成比率
ひふみクロスオーバーproは、ひふみ投信マザーファンドとひふみクロスオーバーマザーファンドの2つから個性されています。大まかな構成比率は以下のとおりとなっております。
- ひふみ投信マザーファンド 50%程度
- ひふみクロスオーバーマザーファンド
●ひふみスタートアップ投資事業有限責任組合 10%程度
レオス・キャピタルパートナーズが未上場株式へ投資
●クロスオーバー投資 35%程度
未上場企業が上場した場合クロスオーバーマザーファンドで投資を継続
●その他の成長企業への投資 5%程度
組入時点で新規上場(IPO)後5年以内の企業に投資
あくまでも上記比率は目安です。市場状況に応じて構成比率は変わるそうですが、未上場企業への投資比率はルール上15%以内と決まっているので、その部分の上限はあるのでリスクを抑えることができます。
最初からひふみ投信50%、未上場10%、クロスオーバー35%、その他成長企業5%になるわけではない。
説明会前は、資金が集まったらすぐに組み入れ比率の構成になるのかと思っていましたがどうやらそうではないみたいです。
設定当初はひふみ投信90%からスタートし、徐々に想定する組み入れ比率にもっていくみたいです。
未上場比率15%超えそうな場合はSBIグループに買い取ってもらう
未上場企業のIPOや増資などの株価が爆上がりしそうなイベントの場合、全体の未上場比率15%を超えてしまう場合があるかもしれません。
その場合、放置するとルール違反になってしまうため、SBIグループから買い取ってもらうそうです。
当たり前かもしれませんが全てが用意周到、長年構想していたのでしっかりと投資信託の仕組みづくりがされています。
ひふみクロスオーバーpro3つの特長
ひふみマイクロスコープpro3つの特長は以下のとおりです。
- 国内外の未上場株式と上場株式を主要な投資対象とします
- 足で稼いだ情報で成長企業を発掘します
- 顔が見える運用
基本的には投資信託「ひふみ」シリーズの特徴である、
- 日本や海外の成長企業に投資します
- 守りながらふやす運用に挑戦します
- 顔が見える運用
柔軟な対応や顔が見える運用を踏襲しておりますが守りというよりは攻めの姿勢を前面に出した投資信託となっております。
1.国内外の未上場株式と上場株式を主要な投資対象とします
ひふみクロスオーバーproは、国内外の未上場から上場後までの様々な成長ステージの企業に投資します。
クロスオーバー投資とは、未上場のときに投資をして上場後もできるだけ売らずに持つという投資のあり方の手法です。
今まで、未上場株式は売買難易度が高く、エンジェル投資家やベンチャーキャピタルが投資するにとどまっており、そういった投資家たちは、長期的な視点ではなく、いかに上場後の資金回収を早くできるかに重きを置いていることがあります。
上場後、時価総額が100億円から300億円の「死の谷」と呼ばれる谷があるそうです。一旦時価総額が100億円前後で停滞してしまうと、その後に300億円規模へ成長させることは非常に難しいそうです。
それにはいくつか理由があり、経営陣のモチベーション低下、サポート環境不足、資金調達の難しさがあるといわれています。
特に時価総額が低いと、投資する株主構成はひふみ投資みたいな機関投資家ではなく個人投資家が中心となります。利ざや狙いの短期投資家が多いため、長期的に企業を応援しようという思惑は薄いのです。
しかし、今回の投資信託協会の自主規制ルールの変更や政府の指針により、機関投資家が入り込む(長期的にスタートアップ支援可能)環境ができたため、ひふみクロスオーバーproは未上場企業はもとより新規上場したての企業にとっても資金調達面で非常に強い味方になりうる存在になるというわけです。
2. 足で稼いだ情報で成長企業を発掘します
他の投資信託「ひふみ」シリーズと同様に、企業を「定性」「定量」の両面から徹底的な調査分析を行い成長企業を発掘する手法をとっています。
- 長期的な経済循環や経済構造の変化等を総合的に勘案しつつ、定性・定量の両方面から徹底的な調査・分析を行ないます。
- 長期的な将来価値に対してその時点での市場価値が割安と考えられ、かつ成長が期待できる小型株を長期的に選別投資します。
ひふみ運用メンバーには、AIに強いメンバーや、クオンツ分析(高度な数学的手法やモデルをベースに、コンピューターを使ってマーケットを数量的に分析すること)を得意とするメンバーが在籍しており、定量分析をこなしつつ、企業訪問やひふみ目論見倶楽部で有識者との対談などから定性的な調査も得意としています。
3. 顔が見える運用
ひふみクロスオーバーproのファンドマネージャーは、上場・未上場株の運用、複数社の起業・経営に携わり、また故郷である富山県成長戦略会議スタートアップ支援プロジェクトチームメンバーも務めるなど地方における起業も知り尽くしている藤野英人さんです。
藤野さんはメディアや書籍にも積極的に出ていますし、知っている方も多いのではないでしょうか。
そしてなんといっても私が注目しているのは、若手有望株である松本凌佳さんが藤野さんのサブとして運用メンバー加わっていることです。
私は松本凌佳さん推しなんです。
松本さんには、年に一度のアニュアルミーティングでお話しているところを見たり、下記リンク記事にも書いたのですがオンライン懇親会でお話したことがあります。
いつも印象的なのは投資先の企業の話や運用の話をするときに好奇心旺盛な少年のような目でいつも語っているところがとても素晴らしいと感じています。
そして、彼の行動も一般とは違う目線で物事を見たり行動する感じが藤野さんに似ています。
2023年12月のひふみアカデミーで、松本さんの投資行動が非常に視座が広いと感じたお話をされていました。
- 工場がある地域の場合は基本的に前日入りし、徒歩やタクシーで歴史背景や地域経済をウォッチする
- ファン的感情を持っている銘柄については極めて裏取りをする様にしている
- 社会運動はどうやってい起こすかを考えることを一番大切にしている
(要はついていきたいと思うか、思う人がいるかを考える)
松本さんは、お金のまなびば!グミの企業分析YouTubeでは、コンビニのグミコーナーで一通り買い占めて食べてみたり、コンビニ直営店に出向いて商品を観察したりと、日々の生活や仕事の調査にて様々な視点から企業分析や社会の流れを感じ取って投資行動しているのだと思いました。
松本さんが一番大切にしていることが、【YouTube】TED2010デレク・シヴァーズを題材にして、社会運動はどうやってい起こすか、新規事業を起こすリーダーに着いていきたいと思うか、またフォローして広めてくれる仲間がいるかが心理に近く注視しているそうです。
リーダーシップも大事だけどフォロワーシップが重要という話でした。
未上場企業への投資を担うレオス・キャピタルパートナーズからは淡路努さんと戸田東宗さんがメンバーとして入ります。
どちらも、ベンチャー投資を経験している専門家集団です。
個人投資家がひふみクロスオーバーproに投資するメリットとは?
私が考える、個人投資家がひふみマイクロスコープproに投資するメリットは以下の3つが考えられます。全ては日本国民が日本の経済発展の恩恵を受けるという考えの下で考えてみました。
- 将来的に大きな利益が期待できる
- 未上場企業や新規上場企業選定は個人ではほぼ不可能!プロに任せることができる
- 未来の成長企業に早期に投資できる
将来的に大きな利益が期待できる
未上場企業には、主に3つのフェーズの成長ステージがあるそうです。
事業がまだ完全に立ち上がっておらず、研究および製品開発を継続している企業
製品開発および初期マーケティング、製造および販売活動を始めた企業
持続的なキャッシュフローが見込め、新規上場間近の企業等
日本のフェーズ比率として、シード14.6%、アーリー70.5%、レイター14.5%という比率になっており、まだ安定した収益を得ることができていない未上場企業が70%もあるというのが現状です。
一方で資金力のある米国はシード9.3%、アーリー28.8%、レイター61.9%という比率で、安定収益を見込める未上場企業が圧倒的に多いのです。
日本は、今後アーリーからレイターへの成長局面に対する伸びしろがあるためここに資金を投下することで大きな利益を生む可能性があるわけです。
しかし、当然ですが大きな利益が期待できる反面、損失のリスクもあることをしっかりと理解したうえで投資判断をする必要はあります。
未上場企業や新規上場企業選定は個人ではほぼ不可能!プロに任せることができる
そもそも未上場企業への投資は、広く公開されているわけでもないので一般の個人投資家が投資するには難易度が高く、一部のエンジェル投資家や企業でしか投資することができませんでした。
ひふみクロスオーバーproは、元々エンジェル投資家として活動していた藤野さん始め、レオス・キャピタルパートナーズは未上場企業への投資をメインで活動していたので調査ノウハウや実績があります。
先月、新規上場した、隙間バイトのタイミーですが、時価総額(公開価格ベース)は約1380億円となり久しぶりの大型上場でした。
藤野さんはかなり前からタイミーの凄さを語っており、タイミーの株式も保有していました。
説明かの動画で藤野さんは、タイミーの小川社長が学生企業時の面談で、「藤野さんには1億円の枠を用意しました。」と言われたそうです。そこで、最高の決断と最悪の決断をしたそうです。
トンチですか?
最高の決断は、タイミーに投資したこと。最悪の決断は投資額を1/3にしたことだそうです。結果論ですが
そして、ひふみには、新規上場企業に特化したファンドもあります。
ひふみマイクロスコープproは、小型株を見続けて20年以上のファンドマネージャーがほぼ全てのIPO企業と可能な限り面談すると言っており、定量データだけでは無い調査をすることで、ダイヤの原石を見つける運用をするそうです。
私たちはIPO企業(新規上場)のほぼ全て、可能な限り個別面談を行ないます。株式市場関係者のなかでまだ理解の乏しい新規上場企業の詳しい話が聞ける絶好の機会と捉えています。定量的なデータだけで判断せず、直接対話することで経営者の声に耳を傾け、熱量を感じ、違う角度からその企業を判断することができると考えています。
アメリカや中国などに比べて日本では起業文化がいまだ育っていないことに危機感を持った政府が掲げる『スタートアップ支援強化』や、若手の企業家台頭などがあり、今後の伸びしろを考えると、日本のスタートアップ企業(小型株)へも投資したくなるのではないでしょうか。
ひふみクロスオーバーproとひふみマイクロスコープproは、お互い情報交換することで相乗効果となりかなり相性の良いファンドとなりそうです。
私たちみたいな個人投資家も、投資信託を通して成長を期待できる未上場企業や上場したてのスタートアップ企業へ投資することで、SpaceXやOpenAI世界のユニコーン企業に匹敵する企業が現れ、10年以内に数10倍数百倍に成長した企業からの恩恵を受けることができるかもしれません。
いずれにせよ、「未上場企業へのアクセスが広がること」は、私たち個人投資家にとっては十分なメリットといえることでしょう。
未来の成長企業に早期に投資できる
「今世界に羽ばたく日本の成長企業である○○に、実は上場前から応援していたんだ!」
こんな言葉を言ってみたくはありませんか?
今、個人アクティビストの田端さんがメルカリUS事業撤退を言及するなど、SNSで話題のメルカリ。(ひふみ投信もメルカリを保有(23.10時点))
株式会社メルカリは2018年に東証マザーズに上場しました。上場前は評価額10億ドルを超えるユニコーン企業でした。
そんなメルカリも上場後、2020年より米国を足掛かりに世界進出を目指しすも、現状は毎期赤字状態です。
FY2024.6の決算報告では、一時1億ドルあった赤字額は1,700万ドルまで縮小し、今後も山田社長はブレイクイーブンに向けた組織再編を実施し成長軌道への復帰を目指すと言っています。
今後、株主からの強い意向がありUS事業を撤退する可能性は無くもないですが様々な苦難を乗り越えて是非頑張って世界のメルカリになってほしいと私は思います。
日本が世界に誇るトヨタやソニーやファーストリテイリング(ユニクロ)なども元をたどればスタートアップ企業でした。
そんな企業が今後も日本からどんどん出てきてくれて応援できる環境になりつつあることは、私たち個人としても経済的恩恵を受ける可能性が高くなってきているということです。
個人投資家がひふみクロスオーバーproに投資するデメリットとは?
一方で、デメリットも当然あります。
- 信託報酬が1.650%と高め
- ボラティリティ(振れ幅)が高い
- 未上場15%以上の運用比率を越えられない
- 流動性リスク
- 評価の不確実性
- 経営リスク
- 長期投資の必要性
信託報酬が1.650%と高め
信託報酬が年率1.6%というのは、一般的な投資信託と比べてやや高めです。
投資信託「ひふみ」シリーズで比較すると、ひふみ投信が1.0780%、ひふみワールドが1.6280%、ひふみマイクロスコープproが年率1.485%なので一番高くなっております。
これは、ファンドが未上場企業への投資や高度な運用手法を採用しているため、その運用コストが高くなることによります。
この手数料はファンドのパフォーマンスに直接影響するため、運用成果が期待通りに得られなかった場合、手数料がリターンを圧迫する可能性があります。そのため、他の低コストなファンドと比較して、信託報酬の高さが長期的にどれだけ影響を及ぼすかを考慮することが重要です。
同様のクロスオーバー投資をしているファンドと比較してみましょう。
まだクロスオーバー投資を個人投資家に提供しているファンドは少なく、野村日本新鋭成長株ファンドは未上場企業への投資しているという情報が確認できました。
その信託報酬は2.178%程度と記載されていたのでひふみクロスオーバーproよりは高かったです。
ボラティリティ(振れ幅)が高い
ひふみクロスオーバーproは、未上場企業や上場直後の企業に投資するため、ボラティリティ(価格の変動)が高くなる傾向の可能性があります。
これらの企業はまだ成長過程にあり、経営の不確実性や市場の影響を受けやすいため、価格が大きく変動するリスクがあります。
特に、未上場企業は流動性が低いため、市場の状況によっては投資額が大きく減少するリスクもあります。こうしたリスクを許容できる投資家にとっては魅力的ですが、リスク回避型の投資家には向かないかもしれません。
未上場15%以上の運用比率を越えられない
投資信託協会のルールにより、公募投資信託では未上場株式を15%以上組み入れることができません。
この制約は、未上場企業への投資をメインとしたファンドにとっては一つのリミットとなります。つまり、未上場企業の成長が期待できる場合でも、全体のポートフォリオに占める割合を15%に抑える必要があり、結果としてリターンの最大化が制限される可能性があります。
また、未上場企業に集中したいと考える投資家にとっては、満足のいく資産配分が難しくなるかもしれません。
そもそも未上場企業への投資する機会は一般の個人投資家には無いので集中投資自体が難しいという点もあります。
流動性リスク
未上場企業への投資は、株式の流動性が非常に低いという特徴があります。これは、投資を行った後に売却しようとしても、すぐに買い手が見つからない可能性が高いことを意味します。
そのため、資金を回収するまでに時間がかかる可能性があります。
ひふみクロスオーバーproは先駆け的にクロスオーバー投資を表明しましたが、他運用会社も準備を進めている状況なので今後は流動性向上を見込める点も考慮に入れておきましょう。
評価の不確実性
未上場企業の評価は、市場価格に基づくものではなく、評価手法やファンドの内部での判断に依存するため、その価値が不明確です。
特に、企業の成長が期待通りに進まない場合、評価額が大幅に下がるリスクがあります。
ファンドマネージャーの目利きが非常に重要ということですね。
経営リスク
未上場企業は、一般的に経営基盤がまだ弱く、経営リスクが高いとされています。経営者の交代や経営戦略の失敗など、さまざまなリスク要因があり、これがファンド全体のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
長期投資の必要性
未上場企業の成長には時間がかかるため、短期間でのリターンを期待するのは難しいです。長期間にわたる資金拘束を覚悟しなければならない点も、考慮すべきデメリットです。
わが家は長期保有上等なので問題ありません!
いずれにしても、投資信託という仕組み上個別に投資するわけではないので個々の企業による不確実性な要素は最小限に抑えられるでしょう。
我が家のひふみクロスオーバーpro投資戦略
我が家ではすでに投資信託「ひふみ」シリーズの商品を毎月つみたて設定しています。現在の積み立て商品と金額は以下のとおりです。
口座区分 | 投資銘柄 | 投資金額 |
新NISA | ひふみ投信 | 15,000円 |
新NISA | ひふみワールド | 4,000円 |
新NISA | ひふみらいと | 1,000円 |
iDeCo | ひふみ年金 | 6,000円 |
iDeCo | ひふみワールド年金 | 6,000円 |
合計 | 合計 | 32,000円 |
この他に、インデックスファンドも毎月積み立て設定しているため、ひふみクロスオーバーproを毎月購入することは家計的に無理があります。
無理をして投資をすると、現金が少なくなり、値動きがあった時の焦りにつながりますので、これ以上増やすことは考えられません。
そこで、ひふみクロスオーバーproの運用額の50%程度がひふみ投信マザーファンドということもあるので、ひふみ投信の運用額を減らし、減らした資金でひふみクロスオーバーproの購入にする方針で現在考えています。
口座区分 | 投資銘柄 | 投資金額 |
新NISA | ひふみ投信 | 10,000円 |
新NISA | ひふみワールド | 4,000円 |
新NISA | ひふみらいと | 1,000円 |
新NISA | ひふみクロスオーバーpro | 5,000円 |
iDeCo | ひふみ年金 | 6,000円 |
iDeCo | ひふみワールド年金 | 6,000円 |
合計 | 合計 | 32,000円 |
他にもひふみマイクロスコープproにスポット投資しているので日本を未上場企業から大型企業までまるっと投資することができます。
※あくまでも個人的見解です。投資判断は自己責任でお願いいたします。
詳細情報は今後発表
今後レオス・キャピタルワークスでは、ひふみクロスオーバーproの新商品説明会を4都市でリ開催するそうです。
もちろんオンラインのハイブリット開催なのでだれでも視聴可能です。
- 8/25(日)藤野英人さん 堅田雄太さん
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@東京 (勉強会)13:30 - 8/31(土)福岡:堅田雄太さん 大阪:山本健太さん 松本凌佳さん
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@福岡(午前の部)(勉強会)10:30
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@大阪(午前の部)(勉強会)10:30
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@福岡(午後の部)(勉強会)14:00
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@大阪(午後の部)(勉強会)14:00 - 9/1(日)関悠樹さん
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@札幌(午前の部)(勉強会)10:30
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@札幌(午後の部)(勉強会)14:00 - 9/8(日)堅田雄太さん
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@名古屋(午前の部)(勉強会)10:30
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@名古屋(午後の部)(勉強会)14:00 - 9/10(火)藤野英人さん 堅田雄太さん
新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」商品説明会@東京 (勉強会)17:15
随時、情報が入り次第更新していきます。
ネット上の反応
今回のひふみクロスオーバーproの商品は、広告宣伝費用もかけています。
テレ東の経済番組等での放送になるそうですがCMも作ったそうです。
それだけ藤野さんの本気度がうかがえます。
東証で上場時に鳴らす鐘を間に添え、上場後もエール(応援)し続けるというコンセプトにぴったりなCMになっていますね。
X(旧Twitter)での反応も見てみましょう。
堀江さんがポストしてくれました!宇宙ベンチャーのインターステラテクノロジズなどを手掛けている堀江さんがポストしている意味は深いです。
クロスオーバー投資は、未上場企業への投資を生業としているVC系の投資家と、上場企業への投資を生業としている投資家との思考の架け橋にもなりそうですね。
エクスポージャーがわからなかったので調べてみました。
『投資家や金融機関、企業が保有する金融資産のうち、市場の価格変動リスクや特定のリスクにさらされている金額や残高、その比率』
15%がリスク資産ということですね。個々の全資産で考えるともっと低い比率になります。
動画内Q&Aまとめ
説明会の動画で視聴者や説明会参加者から寄せられたQ&Aをまとめてみました。
- 積み立て投資が無いという認識ですか?
-
当初募集期間8/26~9/11に関してはスポット購入。9/12以降は新NISAの成長投資枠でも積み立て投資可能。
- どんな人に適した商品ですか?
-
ひふみ投信の強化版、リスクが高いがリターンも高いのでより長期的に腰を据えて投資する人には向いていると思っている。
- 情報発信の方法は?
-
リスクもあり個性もある。プライベートエクイティの民主化や新NISA成長投資枠で使える点、未上場ファンドの特徴などをひふみアカデミーとは別枠で発信する。
- 未上場株でも日々の値動きがあるのですか?
-
非常に難しいが、値動きがあるとも言えるし無いともいえる。基準価格という目線ではそんなに大きく動きません。何か出来事や増資やIPOしたというタイミングでしか動かない。
- 未上場比率10%になるまでの期間はどれくらいを想定していますか?
-
結構早いと思う。と言うのも案件がたくさんあるのでお客様から資金が集まれば有力案件に投資できる。
まとめ
「ひふみクロスオーバーpro」は、未上場企業にも投資できる新たな投資信託として、個人投資家にとって非常に魅力的な選択肢です。政府のスタートアップ支援政策や、投資信託協会のルール変更により、これまでにない成長可能性を秘めた企業への投資が可能になりました。
私自身もひふみクロスオーバーproをポートフォリオに加える予定で、日本経済の未来を支える企業たちを応援したいと思います。今後の成長が楽しみなファンドですので、ぜひ検討してみてください。
※本記事は、特定の銘柄や投資方法を推奨するものではございません。くれぐれも投資は自己責任・自己判断でおねがいいたします。